本と編集の総合企業

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【イベント】『病と障害と、傍らにあった本。』(里山社)発売記念トーク 頭木弘樹さん×丸山正樹さん「病と障害と、本を読むということ」

【イベント】『病と障害と、傍らにあった本。』(里山社)発売記念トーク 頭木弘樹さん×丸山正樹さん「病と障害と、本を読むということ」

 
発売されてから約1カ月、SPBS本店の新刊のなかでも着実に販売部数を伸ばしている『病と障害と、傍らにあった本。』(里山社)。タイトルのとおり、病と障害を抱える著者がその渦中にあったときに手に取った本や文章についてつづったエッセイ集です。
 
本書には、ある日突然、もしくは生まれた時から、病や障害の当事者や介護者になった人々が登場します。「病名」「障害名」によって病や障害について理解しようとしても、同じ病名、障害名にもかかわらず、実際は症状も心持ちも一人ひとり違い、それぞれに異なる現実に直面し、狼狽してしまいます。一方、社会では依然として、元気でいるべき、健康であるべきという圧は強く、病や障害を伏せて暮らしている人は多くいます。そしてその圧が、時として病気による苦しみ以上にその人を苦しめ、障害をその人自身の欠落であるかのように社会の隅に追いやってしまう原因に他なりません。
 
それゆえに、その只中にいる人は誰とも分かち合えない想いから孤独に陥りがちになる。そんな時、外の世界と自分の内とを繋ぐ「窓」となる本や文章は、あったのか。本書は、12人の当事者、介護者による、本と病と障害と、生きることにまつわる書き下ろしエッセイ集です。本書は、彼らが社会に向けて歩み出す一歩手前の段階で、何を考え、どのように読むことを必要としたのかを伝えてくれる、これまでに例のないエッセイアンソロジーです。
 
現在、渦中の闇のなかにいる人や、身近な人が苦しむ状態に、どう接して良いかわからない人、自分の生き方を模索する人の心に響く本ではないかと思います。
 
今回は、本作品の執筆者の中から2人のゲストをお迎えします。文学紹介者で、13年間の入院生活のなかで本の楽しさを知ったという頭木弘樹さんと、小説家で、自ら介護者として生活を送るなかで感じたことを出発点に、聴覚障害を持つ人とその家族を描く『デフ・ヴォイス』シリーズを執筆する丸山正樹さんです。普段から親交のあるお二人に、それぞれのエッセイに対して感じたこと、それぞれの立場から思うこと、また、他の執筆者のエッセイを通して感じた「病」「障害」「本」についての考えを語っていただきます。
 

【イベント】『病と障害と、傍らにあった本。』(里山社)発売記念トーク
頭木弘樹さん×丸山正樹さん「病と障害と、本を読むということ」

■ 日時:2020年12月22日(火)20:00~21:30
■ 会場:オンライン
■ 申し込み:こちらのリンクからWEBチケットをご購入いただけます(イベント管理サービス・Peatixのページに移動します)。
*イベント登壇者への質問、本書への感想がありましたらチケット申し込み画面の「ご質問がある方はこちらへご記入ください」にご記載ください。
イベントの中でご紹介する可能性があります。ご紹介不可の場合は、その旨ご記載ください。
■ 参加費:

①オンライントーク視聴チケット(視聴のみ)¥1,364(税込¥1,500)

②オンライントーク視聴チケット(書籍つき)¥3,182(税込¥3,500)

*12月15日(火)までに【オンライントーク視聴チケット(書籍つき)】をご購入の方はイベントまでに書籍を発送いたします。それ以降にお申し込みの方は、イベント後発送となります。

■ 定員:なし
■ ゲスト:

頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)さん/文学紹介者
大学3年の20歳のときに潰瘍性大腸炎を患い、13年間の闘病生活を送る。著書に『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)、『絶望読書―苦悩の時期、私を救った本』(河出文庫)、『食べること出すこと』(医学書院)他多数。来年2月刊行予定の新刊は『ひきこもり図書館 部屋から出られない人のための12の物語』(毎日新聞出版)。
 

丸山正樹(まるやま・まさき)さん/小説家
頸椎損傷という重い障害を持つ妻と生活をともにするうち、何らかの障害を持った人の物語を書くことを模索。『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(文春文庫)が人気を博し、シリーズ化。近刊に『刑事何森 孤高の相貌』(東京創元社)。来年1月20日、頸椎損傷の妻を介護する男やパソコン通信で女子大生と交流する脳性麻痺の男性などが登場する『ワンダフル・ライフ』(光文社)刊行予定。
 
■ 司会:

清田麻衣子(きよた・まいこ)さん/里山社
出版社勤務を経た後、2012年独立。一人出版社「里山社」設立。田代一倫写真集『はまゆりの頃に 三陸、福島2011〜2013年』、『井田真木子著作撰集』、「山田太一セレクション」全3作、藤井聡子『どこにでもあるどこかになる前に。〜富山見聞逡巡記〜』、木村セツ『90歳セツの新聞ちぎり絵』、パク・ゴヌン著、神谷丹路訳『ウジョとソナ 独立運動家夫婦の子育て日記』などを刊行。本書は13冊目。

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