本と編集の総合企業

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【SPBS THE SCHOOL】やさしいはつくれる? ~自分を知り、善き他者となるための対話型ワークショップ~ *申し込み受付を終了しました

【SPBS THE SCHOOL】やさしいはつくれる? ~自分を知り、善き他者となるための対話型ワークショップ~ *申し込み受付を終了しました

 

講座事務局よりお知らせ

当講座は終了しました。現在募集中の講座・ワークショップはこちらからご覧いただけます。

 
やさしい人になりたい。でもそれは、なかなか簡単なことではない。
ならば、学びや対話を通じて「やさしい」を「つくる」ことはできないか──。

 
ゲスト講師や他の参加者と対話を重ね、自分自身を観察・言語化することで、「やさしいとは何か」を考え、「やさしさを身に付ける」ワークショップを開催します。
 
ジェンダー、国籍、社会的属性、障がいなど、個々人の違いを知った上で「多様性を尊重していきましょう」というムードは高まっている一方、社会の中で価値観の異なる他者と向き合い、関わり合っていくことには、さまざまな難しさが付きまといます。
 
恋バナ収集ユニット「桃山商事」の一員として、これまで1,200人以上の恋愛相談に耳を傾けてきた清田隆之さんは、人間には誰しも感情や欲求、価値観をベースとした「being」と、能力や実績、肩書きなど行為に起因する「doing」という2つの側面があると著書の中で述べています。
 
過去に数々のワークショップを主催してきた清田さんは、その中で、参加者同士が理解を深めるには、お互いの「doing」を掘り下げるよりも、まず自分自身の「being」をよく観察し、言語化すること、そして相手の「being」にも耳を傾け、接点や違いを把握しながら関わり合っていくことの重要性を実感してきました。本講座は、そんな清田さんをメインパートナーに迎え、講義と対話を通して得た講義中の気づきや心の動きを「beingノート」にまとめることで、自己について、そして他者と自己の関わり方について学ぶ全6回のワークショップです。
 
修了時には、世界でたった一冊の、自分を知る「beingノート」ができ上がります。これはきっと“善き他者”となるための大切な手がかりになるはずです。
 
「やさしい人になる」のは簡単ではないけれど、さまざまなことを学び考え抜けば、「やさしさを身に付ける」ことが可能になるのではないか──。そんな考えに基づく当講座で、やさしい社会のあり方を探ってみませんか?
 

受講ガイダンス

メインパートナーの清田隆之さんをゲストに迎え、カリキュラムの詳細説明や質疑応答を行うガイダンスを実施しました。こちらのリンクからご視聴ください。

 

こんな人に受けてほしい

・自己理解を深めたい人
・他者や社会との関係について模索したい人
・エンパシー(共感力)を養いたい人
・相談に乗ること、聞く力を養いたい人
・職場や親しい間柄でもなかなか吐露できないモヤモヤを抱えている人
・語り合いを通じた相互理解を身につけたい人
・資本主義社会との関わり方を見つめ直したい人
 

メインパートナー


清田隆之(きよた・たかゆき)さん
1980年東京都生まれ。文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。早稲田大学第一文学部卒業。これまで1200人以上の恋バナを聞き集め、「恋愛とジェンダー」をテーマにコラムやラジオなどで発信している。『QJWeb』『日経doors』『臨床心理学』『すばる』『現代思想』など幅広いメディアに寄稿。朝日新聞beの人生相談「悩みのるつぼ」では回答者を務める。桃山商事としての著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)『生き抜くための恋愛相談』『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』『どうして男は恋人より男友達を優先しがちなのか』(ともにイースト・プレス)、トミヤマユキコ氏との共著に『大学1年生の歩き方』(左右社)、単著に『よかれと思ってやったのに──男たちの「失敗学」入門』(晶文社)『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)『自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと』(扶桑社)。新刊『どうして男はそうなんだろうか会議――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと』(澁谷知美さんとの共編著/筑摩書房)が2022年8月に発売。女子美術大学非常勤講師。
Twitter→@momoyama_radio
 

ゲスト講師


田房永子(たぶさ・えいこ)さん
1978年生まれ、東京都出身。漫画家、エッセイスト。2012年、母からの過干渉に悩み、その確執と葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を刊行。多くの共感を集める。他に『キレる私をやめたい〜夫をグーで殴る妻をやめるまで〜』『男社会がしんどい』(共に竹書房)など著書多数。『お母さんみたいな母親にはなりたくないのに』(河出書房新社)『なぜ親はうるさいのか』(筑摩書房)『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』(大和書房)でA面、B面の考え方について触れている。
 

星野概念(ほしの・がいねん)さん
精神科医 など。
精神科医として働くかたわら、執筆や音楽活動も行う。雑誌やWebでの連載のほか、
寄稿も多数。音楽活動はさまざま。著書に、いとうせいこう氏との共著 『ラブという薬』(2018)、『自由というサプリ』(2019)(ともにリトル・モア)、単著『ないようである、かもしれない〜発酵ラブな精神科医の妄言』(2021)(ミシマ社)がある。
 

永井玲衣(ながい・れい)さん
学校・企業・寺社・美術館・自治体などで哲学対話を幅広く行っている。D2021メンバー。著書に『水中の哲学者たち』(晶文社)。連載に「世界の適切な保存」(群像)「ねそべるてつがく」(OHTABOOKSTAND)「問いはかくれている」(青春と読書)「むずかしい対話」(東洋館出版)など。詩と植物園と念入りな散歩が好き。
 

撮影:嶋田礼奈

小川公代(おがわ・きみよ)さん
上智大学外国語学部教授。専門はロマン主義文学、および医学史。著書に『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』(共編著、春風社)、『ジョージ・オーウェル『一九八四年』を読む』(共著、水声社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)など。
 

富永京子(とみなが・きょうこ)さん
1986年生まれ。
立命館大学産業社会学部准教授、シノドス国際社会動向研究所理事。専攻は社会運動論。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職。著書に『社会運動と若者』『社会運動のサブカルチャー化』『みんなの「わがまま」入門』など。
 

熊谷晋一郎(くまがや・しんいちろう)さん
1977年、山口県生まれ。新生児仮死の後遺症で、脳性まひをもち、電動車いすで生活している。2001年に東京大学医学部医学科を卒業、小児科医として複数の病院で勤務した後、2009年から東京大学先端科学技術研究センターでの教育研究活動に従事。専門は当事者研究。
 

カリキュラム

第1回 10月22日(土)11:00-14:30
「A面/B面という視点から考える、社会と自分の関係」
ゲスト講師:田房永子さん(漫画家)

社会を注意深く観察してみると、そこには2つの側面が存在していることに気付きます。それについて、清田さんは“doing”と“being”と表現し、田房永子さんは“A面”と“B面”と表現します。その2面を行き来して人間は生活しているけれど、社会はA面に暮らす人たちを前提に設計されている部分が多く、B面への無関心、無理解がさまざまな問題を引き起こしています。
さらに、その2つの側面は自分自身の中にも存在しています。この講義と対話を通じ、A面/B面の意識を養うとともに、「一旦分けて考えてみる」ことの重要性について考えます。また。さまざまな立場の人の意見を知り、それぞれに見えている世界や、それらを生み出している社会構造に対する視野を広げていきます。
 

第2回 11月12日(土)11:00-14:30
「聞くことの意味と、“わからなさ”への向き合い方を考える」
ゲスト講師:星野概念さん(精神科医)

素早く正解にたどり着く、あるいは、場の空気を読んで的確にリアクションしていく。この社会ではそんな力を“コミュニケーション能力”と捉える向きがありますが、はたしてそうでしょうか? コミュニケーションとは文化の違いや他者との距離感によって変化するものであり、そこに絶対的な正解はないはず。この回では今の社会で流通しているコミュニケーションのイメージを捉え直し、切り捨てられがちな「曖昧さ」「遅さ」「わからなさ」といったものについて、精神科医の星野概念さんと一緒に考えます。
他者や異文化に向き合う上で必要なコミュニケーションのあり方、「聞く」とはどういうことか、「モヤモヤ」に踏みとどまることの重要性などについて考えながら自己理解を深めていけたらと思います。
 

第3回 12月10日(土)11:00-14:30
「考えを耕し、対話を楽しむための“問い”の立て方」
ゲスト講師:永井玲衣さん(哲学研究者)

世の中に存在する多様な価値観の中から、自分なりの考えを言葉にしていくことは苦難の道のりで、わかりやすい言葉に引っ張られたり、誰かに正解を求めたり、ときに考えることが面倒くさくなってしまったり……という瞬間が誰にだってあると思います。明確な答えが出ないことに向き合い、考えることを楽しみ、新たな視点を得るために学びたいのが“問い”の立て方です。物事を様々な角度から眺め、考えたことのない問題について改めて考え、新たな視点で世界と関わるための問いの立て方について、数多くの「哲学対話」を実践してきた哲学研究者の永井玲衣さんと一緒に考えます。
 

第4回 2023年1月28日(土)11:00-14:30
「余地や余白をつくり出すための“ゆるめ方”とは」
ゲスト:小川公代さん(英文学者)

自分と向き合い、他者や社会のことを考えるためには、時間的にも体力的にもある程度の「余地」や「余白」といったものが必要です。ところが、新自由主義的な価値観が蔓延する社会に生きる私たちは、誰もが生産性や効率至上主義の呪縛と無縁ではいられず、ついいろいろと詰め込んでしまったり、「何もしない」ということが苦手だったりします。私たちを急き立てるものの正体を知り、心身を適度にゆるめながら関わり合いの余地をどう生み出していくか……。そんな問題について、ケアの問題を研究するイギリス文学者の小川公代さんと一緒に考えます。
 

第5回 2023年2月25日(土)11:00-14:30
「自己責任にせず、個人的な問題を社会につなげていく」
ゲスト講師:富永京子さん(社会学者)

「個人的なことは政治的なこと」という言葉が示すように、自分を捕らえて離さない問題には、掘り下げていくと他者や社会とつながる部分があるように感じます。個人の悩みや自己責任に帰せず、時にはその場の制度や社会構造を問い直していく必要もあるのではないか……。我慢や抑圧をすることなく問題と向き合い、それを他者や社会に開くことができたとき、そこには「運動」や「政治」というものが生まれるような気もします。自分の気持ちを言葉にしづらいのはなぜなのか、声を上げることをなぜ「わがまま」と感じてしまうのか。時代的な背景から学び、他者との関わり方、社会や制度の変え方などについて「社会運動」の研究者である富永京子さんと一緒に考えます。
 

第6回 2023年3月25日(土)11:00-14:30 → 2023年4月8日(土)11:00-14:30
「等身大の〈わたし〉を見つけるために」
ゲスト講師:熊谷晋一郎さん(当事者研究)

本講座には「やさしいはつくれる?」というタイトルがついています。これは「やさしくあること」はとても難しく、自分のことを知り、他者の声に耳を傾け、わからないことに耐え、想像力を馳せ、背後にある社会構造にも視野を広げながら自他と向き合っていくことが大事ではないか──という意味で、「難しいけど学び考えていくことでやさしくなることはできるのではないか」という思いを込めてつけたものです。これは、熊谷晋一郎さんが著書『当事者研究』の副題で提示されている「等身大の〈わたし〉の発見と回復」というテーマと通じるものがあるのではないかと考えています。脳性まひの身体を持ち、自分自身を“研究”することで社会や世界とのつながりをつくられてきた熊谷さんに話を伺いながら、「human doing」としての、そして「human being」としての自分を理解し、自分自身の当事者になるための方法について探ります。
 

選べるコース *全コース受付終了しました

【A】現地参加コース

▼講義の流れ

 
▼当コースの内容
・第1回〜第6回に現地参加
・当日の質疑応答、講義後の対話パートへの参加
・全講義を通した課題として自己理解を深めるためのbeingノートを作成します
・各講義パートのアーカイブ視聴(全編2023年4月30日までの期間限定配信)
・Slackコミュニティへの参加
 
▼日程
10/22(土)、11/12(土)、12/10(土)、2023/1/28(土)、2023/2/25(土)、
2023/3/25(土)ゲスト講師の熊谷晋一郎さんが体調不良のため2023/4/8(土)に延期
*すべて時間は11:00-14:30(開場は10:50)
 
▼会場
SPBS TOYOSU(東京都江東区豊洲2-2-1 アーバンドックららぽーと豊洲3 4F(豊洲駅直結)[MAP]
 
▼受講料
60,000円(税込66,000円)
 
▼定員
20名
 

【B】アーカイブ視聴コース

▼当コースの内容
・第1回〜第6回で行われる講義(約1時間を予定)のアーカイブ視聴
・beingノート内容データの共有
(プリントアウトして綴じることでbeingノートが作成できます)
・全講義終了後、アーカイブコースの受講生を対象としたオンライン形式の対話ワークショップを予定しています。
 
▼日程
第1回:10/22(土)の講義→10/29〜5/14まで 閲覧可能
第2回:11/12(土)の講義→11/19〜5/14まで閲覧可能
第3回:12/10(土)の講義→12/17〜5/14まで閲覧可能
第4回:1/28(土)の講義→2/4〜5/14まで閲覧可能
第5回:2/25(土)の講義→3/4〜5/14まで閲覧可能
第6回:4/8(土)の講義→4/15〜5/14まで閲覧可能
 
▼会場
オンライン(講義終了後、アーカイブ動画の視聴URLをメールにてお送りします)
 
▼受講料
24,000円(税込26,400円)
 
▼定員
無制限
 
 

よくあるお問い合わせ

Q. 企画に興味があるものの、初対面の方と対話することに不安があります……。
A.対話パートには「人を傷つけたり、否定するようなことを言わない」「無理に話したり、何かを言おうとしなくていい」などのルールを設けますので、気負わずご参加いただければと思います。
 
Q. ワークショップに参加するにあたり、用意するものはありますか?
A.アーカイブ動画の視聴にあたり、インターネットへの接続環境と、PCやタブレットなどのデバイスが必要です。【A】現地参加コースのみなさまは筆記用具をご持参いただけますと幸いです。
 
Q. すべての回に参加できなくても大丈夫ですか?
A. 【A】現地参加コースでは講義中の講師からのフィードバック、受講生同士による対話ワークショップを行うこともあり、出来る限りの参加を推奨しております。ご欠席された場合は講義パートのみアーカイブ動画でご視聴いただけます。
(個別の補講などは予定しておりませんので、あらかじめご了承ください)。
 
Q. 途中で受講を続けられなくなった場合、受講料は返金されますか?
A. ワークショップ開講後の返金は、特別な事情がない限り原則として受け付けておりません。
 
 

そのほかの注意事項

・最少催行人数に達しなかった場合、開催を見送る場合がございます。あらかじめご了承ください。
・スケジュールや課題提出の連絡など、開講中のコミュニケーションツールはSlackを使用します。
 

SPBS THE SCHOOLとは?

SPBS THE SCHOOLは、“編集”を通して世の中を面白くする遊びと学びのラボラトリーです。古今東西のすべての本、著者、編集者をパートナーに迎え、日常のもの・こと・場所を観察し、意味を捉え直すことで、自分と世の中に小さな変化を起こしていきます。
現在受付中・過去に開催したワークショップはこちら→
 

SPBS THE SCHOOL「やさしいはつくれる? ~自分を知り、善き他者になるための対話ワークショップ~」

■ 期間:2022年10月22日(土)〜2023年3月25日(土)
■ 主催:合同会社SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS
■ 担当:SPBSメディア事業部 SPBS THE SCHOOLチーム 北村・加藤・佐藤
 
コース選びに関するご相談やご質問などはお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先 school [at] shibuyabooks.co.jp
*土日祝を除き、お問い合わせの翌日までにご返信します。

 

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