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【フェア】ひうち棚『急がなくてもよいことを』刊行記念
流れていく時間に、流されないように。@SPBS本店ウィンドウ

【フェア】ひうち棚『急がなくてもよいことを』刊行記念<br />流れていく時間に、流されないように。@SPBS本店ウィンドウ

 
繰り返しとも思える毎日の暮らしの中にある、かけがえのない場面。誰もが持っている記憶ながら、おいそれと思い出すことができない出来事を浮かび上がらせるような随筆漫画『急がなくてもよいことを』が今年5月に刊行されました。
 
帰省した実家での母との会話、この先いつでも食べられると思っていたあの味のこと。
仕事や家事に追われ、流されるように進んでしまいがちな毎日の中で、ひうち棚さんの描くただそこに存在した確かな記録は、自分の来し方を緩やかに思い巡らせてくれます。
 
SPBS本店では『急がなくてもよいことを』の刊行を記念し、ひうち棚さんのフェアを開催します。複製原画の展示はもちろん、今回のフェアに合わせて特別に描いていただいた原画、もらった人の喜ぶ顔が目に浮かぶような肉筆の絵はがきの展示販売もございます。また、ひうち棚さんの日常をつづった絵日記などの展示、影響を受けた絵本やコミックも販売します。 
なんとなく流されて時間が過ぎていくことに慣れてしまっているこの頃、深呼吸しながらじっくりと観ていただきたい、素晴らしい展示です。
大切な夏のひとときを過ごしにお越しください。
 

SPBS本店店長コメント

ひうち棚さんが、そっとすくい上げるようにして描いてきた何気ない日常の数々は、慌ただしい時間の中でいつのまにか忘れてしまったいくつもの思い出や出来事を思い起こさせてくれます。
今回のフェアのために新しい原画も描いていただきました。
不安な日々の中で、何か大切なことを見失いそうになる今だからこそ見ていただきたい展示です。

 SPBS本店店長 黒澤

 

ひうち棚『急がなくてもよいことを』刊行記念
流れていく時間に、流されないように。@SPBS本店ウィンドウ

■ 会期:2021年7月17日(土)〜8月8日(日)*11:00-21:00の短縮営業中
*ご来店の際はマスクの着用をお願いしております。
■ 場所:SPBS本店ウインドウ(東京都渋谷区神山町17−3 テラス神山1F)[MAP]
■ プロフィール:

ひうち棚(ひうちたな)
漫画家。1980年生まれ。愛知県在住。2008年頃から友人の大西真人と二人で漫画同人誌『山坂』を作り始める。2020年「夏休み」(『月刊コミックビーム』)でデビュー。
 

■ 書誌情報:

タイトル:『急がなくてもよいことを』
著者:ひうち棚
出版社 : KADOKAWA
発売日 : 2021/5/12
内容紹介:
変わっていく、変わらない日々が、確かにここに在りました。
 
子どもたちだけで映画を観に行った思い出。
ひとり給食を食べるのが遅い、あの子のこと。
 
久しぶりに帰った実家での母との会話。
僕のことを忘れてしまった、おばあちゃんとのおしゃべり。
 
動物園デートの思い出。
結婚1年目に夫婦で見た景色。
 
子どもと歩いた散歩道での出来事。
子どもが寝静まった後の帰宅。
ビニールプールで遊んだ夏のこと。
家族で見た海の情景。
 
著者のひうち棚さんが2009年から2021年まで、毎日少しずつ丁寧に描いてきた随筆マンガ作品を一冊に。
 
恥ずかしくもある「昔」の記憶、いろいろある「今」の情景、そしてまだ見ぬ「未来」への願いの詰まった作品集は、たっぷり250ページの分厚い単行本になりました。
それでも、人の人生を、毎日を描ききるには充分な枚数ではないのかもしれません。
ですがきっと、忘れていた大事な時間や大切な人たちのことを、思い出すことはできます。
美しい線で光が描かれ、コマとコマの間に流れ始める時間は、私たちの人生の記憶と穏やかに重なります。
 
家のどこかにある、忘れていたアルバムの写真を眺めるように、ゆっくり少しずつ、楽しんで読んでいただきたい一冊ができました。
 
●●●収録作品●●●
「映画の思い出」「おてがみ」「ひとごと」
「ユートピア」「城山」「デジカメ」
「父の母」「デート」「フォトグラフ」
「遠回り」「一年目」「きんかん」
「急がなくてもよいことを」「空白期間」
「まだ今日」「夏休み」「柿の木」「海」

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