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CHOUCHOUでPOP UP開催中! tenoé の“コンセプト傘”デザイナーインタビュー

CHOUCHOUでPOP UP開催中! tenoé の“コンセプト傘”デザイナーインタビュー

SPBSが展開するセレクトショップ「CHOUCHOU(シュシュ)」では、かわいいだけじゃない、驚きと発見が詰まったとっておきの商品をシーズンごとに展開しています。
現在は、老舗の傘メーカー・株式会社小川さんが新たに立ち上げた傘のブランド「tenoé(テノエ)」のフェアを開催中。売り場には、全部で20種類の傘が勢ぞろいしています。
同ブランドのデザイナーのAさんと、営業担当のSさんに、お話を伺ってきました。

 

■昔から変わらない傘に”ぬくもり”を

──そもそもどうして傘に名前をつけようと思ったんですか?

 

営業担当Sさん(以降Sさん):安価なビニール傘と高級傘のどちらでも表現することができなかった、“身近さ”や“ぬくもり” を傘で表現したいと思ったことがきっかけです。

私たちは創業以来、洋傘に向き合い続けてきましたが、傘って歴史が深い商材なんです。日本に洋傘が伝来したのは江戸時代と言われていて、当時から今までほとんど変わらない形で存在しています。

 

──知らなかったです。形が変わらないという点では、本とも似てる部分がありますね。

 

Sさん:そうですね。ただ、本は中身にそれぞれ価値がありますが、傘に付加価値を付けるのって本当に難しいんです。日傘や折りたたみ傘などたくさん種類はありますが、機能的には安価なビニール傘で十分ですよね。

 

──ビニール傘、私もいつもお世話になっています…。

 

Sさん:ただビニール傘は、結婚式など礼装でお出かけをするような場面では、あまり適しません。その一方シックなデザインの高級傘は、サイズも大きく、普段気軽に持ち歩くには少し不向きですよね。
そこで私たちは、ビニール傘と高級傘のどちらでもない傘を表現したいと思い「tenoé」をつくりました。大切にしたキーワードは、“身近さ”と“ぬくもり” です。

 

──“身近さ”はわかりやすいですが、“ぬくもり”とは?

 

デザイナーAさん(以降Aさん):イメージしたのは、太陽、自然、小花、お散歩、ふわふわとした気持ち……など、忙しい毎日を過ごすと忘れてしまうような、身の回りにあって癒しや安らぎを与えてくれる“ぬくもり”です。連想するキーワードを並べたり、イメージスナップを集めたりして、そこからブランドに沿ったストーリーを考えました。

 

ぽかぽか陽気が心地いい日に
優しい風を肌に受けながら
スケッチブックを片手にお散歩
柔らかな草の上に寝そべって
まっ白な紙に描くのは
陽だまりのあたたかさやぬくもり
晴れの日の穏やかな気持ちを
スケッチブックから切り取ったような
私らしさを – tenoé – に込めて

 

こちらは、tenoéのブランドコンセプトです。天気の良い日の景色をスケッチブックから切り取ったような、ぬくもりを届けたいという想いを込めました。

 

■すべて「手描きのデザイン」でストーリーを描く

Aさん:たとえば、『ことりの追いかけっこ』という名前の傘は、ごろんと野原に寝そべって上を見上げると、いつもとは違う大きな空が広がっていて……。心地よい風を肌に感じながら、しばらく雲の流れを眺めていると、仲良く飛んできた2羽のことりが、風に乗って青空の中すいすいと軽やかにかけめぐっているような様子をイメージしてデザインしました。

 

2羽のことりが、風に乗って青空をすいすいとかけめぐっているイメージ

 

こちらは『ミモザのブーケ』というデザイン。私の実家にミモザがあり、春になると一気に花が咲くんです。毎年それをドライフラワーにして飾っていたんですが、それが本当に楽しみで。太陽のあたたかさをぎゅっと閉じ込めたようなミモザをブーケにしたらこんな感じかな? と昔を思い出しながら描きました。

実家に咲くミモザを思い出しながら描かれたデザイン

 

──わたしもミモザは大好きです! これはどうやって描いているんですか?

 

Aさん:『ミモザのブーケ』は「ステンシル」という技法を使っています。ステンシルとは、型板をつくって布(紙)にあてて、上からポンポンとパウダーインクをかけて絵を描く方法です。女の子なら、小さい頃にハマったことがある方もいらっしゃるかもしれませんね!

「ステンシル」という技法を用いて描かれたデザイン

 

他にも、先ほど紹介した『ことりの追いかけっこ』では、柔らかな風合いをハンド刺繍で表現したり、他の商品も、チョークアート、切り絵、水彩や鉛筆スケッチなど、テーマによって異なる道具を使いながら、すべて「手描き」でデザインしました。

 

ハンド刺繍で描かれた傘

チョークアートでデザインしました

──言われてみると、たしかにすべて手描きですね! ここまでこだわったのはどうしてですか?

 

Aさん:ビニール傘で事足りる時代に、“ぬくもり”という付加価値をつけた、今までにない傘を作ろうという命題に対して妥協せずに向き合ったところ、すべて「手描きのデザイン」にたどり着きました。線のゆがみや太さの違い、ゆれ、こすれなど絶妙なラインは、やっぱり手描きでしか表すことができないので。

 

──最後に、できあがった傘に関してどんな方に届いて欲しいですか?

 

Aさん:自分の“好き”を見つけたときに心が彩られるように、憂鬱な雨の日をあたたかな気持ちに色付けてくれるような、そんな特別な一本になって欲しいという願いを込めています。仕事や家事、育児など忙しい日々の中、ささやかでも自分らしい丁寧な暮らしを大切にされているみなさまに届くといいなと思っています。

 

フェア詳細

■ 会期:
*5月31日(木)〜6月13日(水)渋谷ヒカリエShinQs店
*6月16日(土)〜6月27日(水)大阪ルクア イーレ店
■ 協力:株式会社小川

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